概要
日本では、「ルーマニアから発生した奇病が世界中に広まり、日本にも広まっている」という噂が広まっていた。この奇病の原因が「マチスン・ウイルス」であることが判明し、その話題は 雑誌 やテレビなどのメディアを通じて大々的に報じられるが、医学会では全面的に否定される。やがて、「マチスン・ウイルス」が日本にも広まり始めたある夜、吸血鬼たちがウイルスをガス状にして散布したことをきっかけに、吸血鬼たちの クーデター が始まる。たまたま親友とその兄と共に 釣り に出かけていた主人公は、両親や近隣住民も吸血鬼と化した街から親友と共に小さい頃に遊んだ秘密の 洞穴 に逃げ込むと、木の杭と十字架で吸血鬼たちへの抵抗を始める。 自分たち以外の人間の姿がみえない絶望的な状況の中、ある日二手に分かれて散策していたところついに親友が捕まってしまう。少年は一人洞穴に逃げ戻ったが、するとそこに一人の少女が入り込んでいた。少女は少年のガールフレンドだったが、既にウイルスに感染し吸血鬼になっていたため、少年は吸血が目当てと見なして拒絶する。疑うなら自分を縛り上げてもいいという彼女の言葉に、少年は目的を問い、そして少女は吸血が目的であることを明言したが、自分たちを殺人者と見なす少年の言葉に対し、「私たちが吸血ならばあなたたちは流血鬼」だと非難の言葉を返す。そして吸血鬼の正体が、ウイルスの感染によってより強い生命力を得て進化した新人類であり、ウイルスを感染させて新人類を増やすために吸血を行っていたという驚愕の事実を明かす。それでもなお少女を拒絶し、少女の胸に杭を当て刺し殺すぞと脅すも、刺せないことを見抜かれ少年は動揺する。動揺した少年に対し、少女はついに強硬手段に打って出、縛り上げられた縄を引きちぎり凄まじい力で襲いかかった末に、ついに少年に噛み付いてしまう。 少年は自宅のベッドで目を覚ました。目に入ったのはかつて自分が杭で刺し殺した男で、彼は医者だった。彼が言うには新人類は旧人類と比較にならないほどの生命力があるという。少年の容姿はそのままながら、吸血鬼と化した人間の特徴である赤い瞳と青白い肌に変化していた。家族とも再会した少年は晴れ晴れとした気持ちで新人類の素晴らしさを受け入れ、同じく新人類と化した親友と少女と共に、明るい光りに満ちた夜空を見上げた。